デジタル・エスノグラフィ
デジタル・エスノグラフィ:リアルタイムでの行動観察・情報収集・分析
日本は、他のアジア諸国と同様に、デジタル化が高度に進んだ国であり、消費者が日常生活で行う活動やタスク、コミュニケーションもオンラインとは切っても切り離せないものになっています。デジタル・エスノグラフィ(またはバーチャル・エスノグラフィ)は、対象者の行動やアクティビティ、商品との関わり方をリアルタイムで効率よく把握できる調査手法です。
消費者の現状に合った新たな調査手法
デジタル・エスノグラフィは、従来のエスノグラフィ調査の拡張版とも言える新しい調査手法で、消費者のデジタル行動やサービスの利用実態や態度について、リアルタイムでの観察、情報収集、分析を可能にします。調査目的に応じて調査方法を設計できるほか、コミュニティプラットフォーム、ウェブサイト、ソーシャルネットワーク、リサーチアプリ、フォーラムなど、様々なデジタルプラットフォームの評価ツールとして幅広く活用できます。
デジタル・エスノグラフィから得られる多数のメリット
デジタル・エスノグラフィには、調査のために作られた環境を離れて、消費者の日常生活に入り込むことができるという大きなメリットがあります。対象者が自身のモバイル端末から直接情報のやり取りやコンテンツのアップロードを行えることから、記憶に頼ることなく、「まさにその瞬間の」データやフィードバックを得ることができます。また、対象者自身が寛げる環境で調査を行うことから、対象者が「自分の世界」に没入した状態での大量の情報やデータ収集を行えるというメリットもあります。
その他、デジタル・エスノグラフィが効果的なケースとしては、対象者がデジタルプラットフォームにおいてどのような行動をとっているのか理解したい場合や、特定の分野において消費者が期待すること、不便を感じたこと、こうしたら良いと思うこと、今後望むことなどを明らかにすることで、デジタル戦略の最適化を図りたい場合などが挙げられます。
カスタマイズ自由なデジタル・エスノグラフィ
通常のエスノグラフィック・リサーチと同じように、デジタル・エスノグラフィも適切なモデレーターを選任して調査の設計・運営を行うことが、質の高い調査結果を生み出し、調査目標の達成に直結します。また、大量のデータやコンテンツのやり取りが起こることから、分析プロセスにおいても、コンテンツを統合し、有益かつ実行可能なアウトプットや提案を行える経験豊富なリサーチャーの選出が必要になります。
当社では長年に渡り、デジタルコミュニティ、ソーシャルプラットフォーム、デジタルモデレーションの分野に携わってきており、お客様の調査目的に合わせたデジタル・エスノグラフィ・プラットフォームやコンテンツ・キャプチャツールの設計方法をご提案できる豊富な知識を有します。当社ではデジタル業界はもちろんのこと、消費者のデジタル行動を把握したい業界のお客様まで、幅広い分野においてデジタル・エスノグラフィを実施してきた経験があります。